今回は債券の利回りとリスクについて勉強します。
利回りの部分では計算が必要になり、苦手な方も多いと思いますが一緒に頑張りましょう。
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債券の利回り
債券の利回りとは、当初の投資額に対する利息と償還差損益の割合です。
- 直接利回り
- 最終利回り
- 応募者利回り
- 所有期間利回り
これらの4つの種類があります。詳しく見ていきましょう。
直接利回り
購入価格(投資家金額)に対する毎年の利息収入の割合をいいます。
表面利率1%の債券を105円で購入した場合は?
1/105×100≒0.95%
最終利回り
すでに発行されている債券を時価で購入し、償還まで所有したときの利回り。
表面利率1%、償還期間5年、発行価格95円の債権を残存年数3年で95円で購入した場合は?
1+100円-95円/3年≒2.66
2.66/95×100=2.8%
応募者利回り
債券の発行時に購入し、償還期まで所有したときの利回り。
表面利率1%、償還期限3年、発行価格95円の債権を残存年数5年で95円で購入したときは?
1+100-95/5=2
2/99×100=2.0202…≒2%
所有期間利回り
新規発行の債券または、既発行の債券を購入し、償還前に売却したときの利回り。
表面利率1%、償還期限5年、発行価格98円の債権を発行時に購入。4年後に103円で売却したときは?
1+103-98/4=2.25
79.5/98×100=2.29591…≒2.29%
債券のリスク
債券のリスクには、価格変動リスク・信用リスク・流動性リスク・為替変動リスクなどがあります。
今回は、価格変動リスクと信用リスクについて触れます。
価格変動リスク
市場金利の変動に伴って、債券の価格が変動するリスクです。
一般に市場金利が上昇すると、債券価格が下降して利回りは上昇します。
一方で市場金利が下降すると、債券価格が上昇し、利回りは下降します。
金利が上昇すると、債券を持ってるより銀行に預けた方がお得!
信用リスク
債券の元本や利息の支払いが遅延したり、その一部や全部が支払われないリスク。
デフォルトリスク、債務不履行リスクともいわれます。
信用リスクの目安として、格付けがされています。
「AAA]や「D」などの記号で示され、格付けが高い(信用リスクが低い)債券ほど利回りが低くて、債券価格は高くなります。
格付け「BBB」以上が投資適格債といわれています。
債券の利回りとリスク 練習問題
〇か×かで答えよ。
(1)表面利率1%、償還期間4年の利付債券を額面100円当たり101円で購入したときの、応募者利回りは2.95%である。
(2)表面利率2%、償還期間8年、残存年数6年の利付債券を額面100円当たり99円で購入した場合の最終利回りは2.19%である。
(3)一般に市場金利が上昇すると、債券価格は下降し、利回りは上昇する。
(4)S&P社の信用リスクの格付けでは、「BB」以上が投資適格債といわれる。
(1)×
(2)〇
(3)〇
(4)×
投資適格咳は「BBB」以上です。
債券の利回りとリスク まとめ
今回は計算問題もでてきて、少して手こずるかもしれません。
何度も読み返して挑戦してみてくださいね。
今回の内容をまとめておきます。
- 債券の利回り
直接利回り:毎年の利息収入の割合
最終利回り:発行済債券購入、償還まで所有
応募者利回り:債券発行時に購入、償還まで所有
所有期間利回り:償還前に売却の利回り - 債券のリスク
価格変動リスク
→市場金利の変動すると債券価格も変動
信用リスク
→元本や利息が支払われなかったり、遅延
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